アンサーソン

おひとついかが

ヘンな話

去年聞いた変な話。長いので時間ある方だけどうぞ。

 

タレントが店に来た

私を担当してくれている美容師(男性)がお客さんから聞いたという話の又聞き。

某女性タレントが、雑貨屋の店員をしている客の店に来たそうで、ちょっと包装の難しい小物を10点ほど購入したとのこと。客(紛らわしいけど客=美容院の客=店員。紛らわしいので以下店員)は包装が難しい商品なので、一つずつ小さな箱に入れて包装したいと思い、タレントにその旨を伝えたが、タレントは箱など要らない、そのままの包装でいいですと言って譲らない。

何度か挑戦したが、店員は商品を巧く包装できない。

店員、苛立つ。タレントも苛立つ。

結局、余所の店舗(電車で15〜20分ほどの距離か)から包装の上手な別の店員を呼び寄せ、個包装を無事に終えて商品を渡すことができた。以下店員の言い分。

「タレントでお金も稼いでるくせにー、個別の箱代ケチるとかなくないですかー。性格悪ーい。できないって言ってるんだから箱買ってくれればいいだけなのにー、なんでそんな嫌がらせするのかわかんなーい」

 

イヤイヤ、違うよねこれ。

もともと包装が不可能な商品ならまだしも、包装が上手な人には包装できる商品なんだから、店員としての役割をこの人が充分果たせてないということでしょう?そこで「私は包装が下手くそだ」と反省して包装の練習をしました、めでたしめでたし、なら意味がわかるけれど、自分の未熟さをタレントに責任転嫁するなんて意味がわからない。そもそもなんで要らない箱代を、包装ができない店員のせいでタレント側が払わなければいけないのだ。そのタレントは何も酷いことなんてしていない。

むしろ余所の店舗から包装の上手な店員が来てくれるまで待ってくれるなんて逆にそのタレントめちゃくちゃ性格いいじゃないかと思ってしまった。だって待たずに「もういいです、買うのやめます」って帰ることもできるのに、それをせずに待ってくれたんだよ?物凄くありがたいことだと思わないのかなあ、という印象しか私にはなかったのだけど、担当の美容師も「性格悪いっすよねー。やっぱタレントって性格悪いんすねー」と言っていたので「この人たちは一体なにを言っているんだろう」と思った。

もっとも、美容師のほうは施術中の与太話としてこの話を私に聞かせているだけなので、大して考えもせずに口から出ているだけの話だろうと思うけれど。

 

派遣さんが切られた

これは私と同業で派遣をやっている知人女性から聞いた話。

派遣とはいえ、私たちの仕事はちょっとだけ専門性高めの仕事なので、他の派遣と違って「代わりは他にいくらでもいる」と言われるようなことも少なく、多少は切られにくい。ただし飽くまでも他より多少という程度のもので、まったく切られないかといえばそうではない。私も職場で切られた人を見たことがある。以上を踏まえて、以下。

知人女性は少し大きめの会社で派遣として勤務しており、同様の仕事をする派遣さんも他に数人いる。そのうち一人が派遣に指示命令を出している社員と反りが合わないのだという。要は窓口になってる社員と仲が悪いってことね。

ある日、個室でその二人が仕事をすることになったのだが、どうも中で喧嘩がおっ始まったらしく、社員が飛び出てきてそのまま部長のところへ行ったという。

「もうあの派遣さんとは仕事できません!」

結局派遣さんはその契約切れのタイミングで切られたのだという。

「切るとか酷いよね〜」

ん?

 

酷いよね〜は私の知人の言葉。

いやいや、部長としては、指示命令を出している社員がさじを投げたのなら相手の派遣さんを守る謂われもないわけで、そりゃ実際に接してる社員がその人ともう仕事したくないって言うなら派遣なんか切るよね。何がおかしい?

そう思ったのでそう伝えたら、その話を一緒に聞いていた他の知人も言う。

「えー、でも突然切られるのは困るでしょー?」

うーん、いや困るんだけどさ、困るなら困るなりにその社員となんとかうまくやる方法を模索するべきだったんじゃないかな。だって正社員と派遣でいったら派遣のほうが遙かに立場は弱いわけで、どっち切るかって話になったらみんなたぶん派遣を切るよね。そういうのをひっくるめた上での派遣っていう立場じゃない?だから派遣は立場が弱いと世間でも散々言われているわけで。

これが、たとえば「仕事の進め方が合理的じゃない」みたいな理由で社員とぶつかったというならまだ擁護のしようもあるけれど、何か正論を言ったのにその社員に「うるせえ黙れ黙ってやれ」と意見を抑え付けられたというようなことでなく、反りが合わないのを調整することもなく、我慢することもなく、心のままにぶつかったならばそれはもうしょうがないよねと思うんだ。

派遣のほうが我慢して、社員は我慢しなくていいのかと思うけれど、これって依頼人と請負人の話でもあって、請け負う側は仕事したくて我慢することって沢山あるじゃない?悪くなくても謝罪を求められることだってある。それと一緒で「大人の世界は汚い」と思うけれど、立場が弱いんだってことへの理解は必要かなと思う。

 

 

新年の挨拶の優先順位がおかしい

これは私の勤める会社の話。

身バレするような大きな会社じゃないし(大きい会社じゃないというかむしろ社員数十数人の零細だ)、身バレして困るような立場でもないんだけれど、それでも個人的に身バレするのはイヤなのでちょっとボカす。

私の会社の最大の取引先の会社に、役員は毎年朝イチで新年のご挨拶に伺っていた。

私の勤める会社は新年のスタートが少しだけ遅いので(いや取引先が早いのか)、役員の新年のスタートは毎年他の社員より一日だけ早い。挨拶のためだ。

そして翌日、社員のスタート日の朝礼で社内の新年の挨拶をして一年が始まっている。

ところが、今年は三が日後の4日5日が土日にあたるため、私の勤める会社と取引先の会社の新年のスタート日が同日となる。

ということは、社内の挨拶はせずとも同日夜に新年会があってそこでも社長の挨拶はあるし、どうせ大してありがたいお言葉を頂戴できるわけでもないし、誰も心待ちにしているわけでもないし、そもそも毎年新年一発目に役員が挨拶に来てくれる会社として取引先の覚えもめでたいところをみすみす潰すこともないのだから、当然「役員は取引先に行ってます」で取引先に行くのだろうと思っていたらこのように宣われた。

「取引先の挨拶は午後にして、新年は社内の朝礼で始まります」

…え?

いやいや、そこ内側に威張っても仕方ないよね?

顔を繋げるためにも取引先に赴くところじゃない?なんで大して重要でもない新年の朝礼を優先しようとするの?なんで折角新年一番で行って覚えをよくしてたところを自分らで潰すの?「毎年○○さんのところは新年の最初に挨拶に来てくれてありがたいことだねえ」(想像)と言われるような立場にいられたのに、それを止める手はないんじゃないの?

と思ったので、その話をしてきた役員に所属している部の会議で表現を湾曲させて話したところ「それもそうかなあ」と言い始め、じゃあ他の役員にも伝えてみると言われたにも関わらず、結局明日は朝礼及び社長のありがたいお言葉があるらしい。

営業……しなくていいんすか。

へんじゃない?

 

へんだなーと思うのだけれど、なんかちょっとだけモヤっとする感じで取り立てて是非書きたい!と思うような内容でもなかったので、3つまとめて書いてみた。長くてごめん。

 

 

最後の話についての余談。

なんだよこれヘンだろ、と思ったので、オットにこの話を聞かせたところ

「あなたが考えることではないでしょ」

と言われた。いやー勿論そうなんですけど、私役員じゃないし。でもさー、これおかしいよねって思うよねと言ったら

「じゃあそれをちゃんと役員に言いなさいよ」

と。言ったよ。言ったけどそうならなかったんだよ。

「言ってそうならなかったならやっぱりあなたの考えることじゃないでしょ」

 

ここでさすがにちょっと「なんだよー」と思ったのだけれど、ここで私が求めていた返答はなんだろう?と考えたところ、同意が欲しかったんだよね。「ヘンだね」って言って欲しかったんだよね。

私は愚痴をあまり言わないほうなのだけど、これは間違いなく愚痴でしかなかったなあと思ったの。

去年どこかのエントリか記事か増田か覚えていないところで見たんだけれど、話がうまく通じない気がする人は、話を始める前に「これは相談なんだけど」とか「ちょっと愚痴なんだけど」と、自分の話の内容を考えて前置きしたうえで話し始めると、相手も内容の心構えができるから話が通じやすくなるよという主旨のものを読んで、私が相談や愚痴を話すときはそれを実行しようと思っていたのだけれど実行できなかったなと思った。たぶん気付かないところでも実行しないまま、愚痴を言ってしまったり着地点のわからない与太話をしてしまったりしているのだろうなと思って少し反省した。特に私は喋るのがへたくそなので、もうちょっと話せるようになりたいなと思う。

どうやったら上手に話せるようになるんだろうね。

 

浮き世には はびこっている 変なこと 考え方の違いなのかも

 

かも、っていうか考え方の違いだよね。

私がいやそれ違うよねヘンだよねって言っているのだって、他の観点から見たら私の意見のほうがおかしいこともあるだろうし、私の意見のほうがヘンだろって言う人のほうが多かったらそっちが正しい意見になったりもするんだよね。

去年聞いた話で色々考えた。

長くなってごめんよ。